いよいよトップ3の発表です!
3位はMONOEYES!
MONOEYESは今年で結成10周年を迎えました。
10周年イヤーにふさわしい最高傑作のアルバムに仕上がっております!
MONOEYESは先日、ぴあアリーナMMでのワンマンライブを大成功で終え、10周年イヤーにふさわしい締めくくりを迎えることができたのではないかと思います。
MONOEYESはもともと3.11がきっかけで結成されたバンドでした。
ギター・ボーカルの細美武士さんは3.11の直後から被災地に出向き、炊き出しや弾き語りを披露するなど、支援を行ってきました。
被災地で弾き語りをするうちに、やっぱりバンドで来たい、演奏したいと思うようになったのですが、当時、ELLEGARDENは活動休止中、唯一動いていたのがthe HIATUSだったのですが、HIATUSはメンバーが忙しすぎてとても被災地に来られる状態にない。
そこで、もっと自由に全国を行脚できるバンドを結成しようと思い、結成されたのがこのMONOEYESです。
MONOEYESのメンバーは全員、細美さんのお友達です。
ギターの戸高さんはART-SCHOOLからのお付き合いですし、ベースのスコットはアメリカ人であるもののELLEと交流があり、一緒に日本ツアーを回ったこともあります。ドラムの一瀬さんはもともとthe HIATUSのドラマーです。
こうした旧知の間柄だからこそ、よりお客さんと距離の近いバンドを作ることができたのかもしれません。
必ずツアーでは石巻のライブハウスに出向き、演奏しています。
来年は3.11から15年。それほどの時間が立っていることに驚きですが、来年の3月10日・11日にはぴあアリーナMMにて東北ライブハウス大作戦の一環としてチャリティーライブが行われることが決定しています。こちらも楽しみですね!
さて、このアルバムは過去に一度、特集しており、そちらの記事も見てほしいのですが、今回は前回書き漏らしたことを書いていこうと思います。
何と言っても注目したいのは「アンカー」という曲。
あともう少しなんだって
ただの夢じゃないんだって
その腕を振り続けた
それだってきっと限界で
何も残らないなんて
胸の奥が詰まった
でも このストーリーの終わりはまだ知らない
https://www.uta-net.com/song/379376/より引用
これはLAで曲作りをしているときに、細美さんが日課のランニングをしているときに、黒人のおじいちゃんがゆっくりとした速度でランニングしているのを見かけて、それを追い抜いたんだそうです。
きっとあのおじいちゃんは、気持ちのいい朝にゆっくり走って、チルな気持ちでリフレッシュしているんだろうなと思ったそうです。
でも、追い抜いたあとでふと思いました。
もしかしたら、あのおじいちゃんは今にも止まりそうな足を引きづって、それでも全力を尽くして走り続けていたのかもしれない。
その様子が自分が今、締めくくろうとしているバンド活動の終わりと結び付き、こうした歌詞が生まれたそうです。
細美さんは今、52歳。
今後、どれだけあと激しいライブをできるのだろうか、という瀬戸際にいます。
細美さんはインタビューで「次のELLEのアルバムを自分の音楽人生の集大成にする」と公言しています。
ここでタイトルマッチを自分から降り、あとはゆっくりと老後を過ごす、とも。
そのキャリアの総括に入り始めた細美さんにとって、この「アンカー」という曲は、自分の人生の生き写しなのだと思います。
ですが、この曲は「でも このストーリーの終わりはまだ知らない」という言葉で締めくくられます。
まだELLEもMONOEYESもthe HIATUSもthe LOW-ATUSも、まだ終わってない。
自分はまだ道半ばだから、ここで立ち止まることはできない、そういう気持ちの表れだと思います。
来年からELLEの最後のアルバムの作曲に入ると細美さんはラジオでおっしゃられていました。
前作、「The End of Yesterday」のときも150曲ほど作曲した中から選ばれた11曲でした。
今年、リリースされた「カーマイン」はできるまでに59曲ボツにしました。
そこから考えると次のアルバムは一体いくつ曲を作ればいいのだろう、と自分で冗談交じりにおっしゃっていました。
細美さんは本当に自分を追い込んで作る、完璧主義タイプなのだと思います。
前作「The End of Yesterday」を超えるアルバム、というだけでも、それがどれだけ過酷で、自分の内面と向き合わなければいけないのか、想像に固くありません。
ELLEの次のアルバムが出ることは嬉しい、だけど、細美さんも齢なので、くれぐれも体調にはお気をつけて、メンバーと協力し合って作ってほしいと心から願います。
ここからまた厳しい作曲の旅が始まると思いますが、ファンの心は一つです。
細美さんが健康いてくれて、そして、自分の音楽人生にとって一片の悔いも残らないような最高傑作を届けてくれること。
ファンはいつでも細美さんのことを思っています。
ときには自分を労りながら制作、がんばってください。応援しています。
