書評

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「medium 霊媒探偵城塚翡翠」-ミステリの未来がここに花開く

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すごいものを読んでしまった。この作品は既存のミステリ界をすべてひっくり返しかねない破壊力を持っている。手に取る場合はよく考えてほしい。この衝撃に耐えられる人はそんなにはいないと思う。それだけ、衝撃的だった。 僕はこの本の著者、相沢沙呼先生のファンである。多くの人がそうであるように僕も「小説の神様」で […]

書評-森博嗣「面白いとは何か? 面白く生きるには?」

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森博嗣が「面白いもの、こと、あるいは面白い人生」について書いた新書だ。森博嗣は最近、新書やエッセイの執筆が多い。そしてこれが非常に面白い。森博嗣はいわゆる普通の凡庸な人間ではない。考え方ひとつとっても私たちでは考えもしない見地に立って、物事を一刀両断する。ときにそれは倫理観を疑うようなこともあるのだ […]

書評-村上春樹「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」

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この本はめったにインタビューを受けない村上春樹のインタビュー集だ。1997年から2011年、だいたい「ねじまき鳥クロニクル」から「1Q84」までのインタビューが収録されている。 この本が物語るのは、村上春樹が天才ではなく、努力の上に積み重ねた日々の生活の上に彼の数々の名作は成り立っている、ということ […]

書評-「屍人荘の殺人」

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日本のミステリ界は東野圭吾が探偵ガリレオシリーズで”ハウダニット”の究極系を完成させ、「容疑者Xの献身」で”ホワイダニット”の究極系を完成させ、同作でミステリ初の直木賞を受賞。しかし、その後、東野圭吾は自らミステリを書くことをやめ、ミステリ界は冷めきってしまった。   その理由の一つに、もうほぼすべ […]

書評-「作詞少女~詞をなめてた私が知った8つの技術と勇気の話~」

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昨日の「作曲少女2」の書評の評判がよかったので今回は「作詞少女」のレビューを書きたいと思います。   「作詞少女」は「作曲少女」のように優しい世界ではない。むしろ、江戸川悠に言わせるならば「身もふたもない話」、伊佐坂詩文に言わせるならば「音楽という呪いの話」だ。この本が僕に教えてくれたこと、それは「 […]

書評-「作曲少女2~転調を知って世界が変わる私たちの話~」

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前作「作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~」が好評となり、ついに続編が出た。作曲少女がどういう本なのかというと基本、ライトノベルなのだが、かなり真に迫った音楽理論とそれでいて初心者でも専門用語がわからなくても作曲が覚えられる、まさに誰でも作曲ができるようになってしまうという魔法み […]