1. Home
  2. /
  3. BLOG
  4. /
  5. 2020年超個人的予想①進撃の巨人完結によるエゴイズムの終焉

2020年超個人的予想①進撃の巨人完結によるエゴイズムの終焉

タグ:

あけましておめでとうございます。いよいよ今年からフリーです。今月中に開業届出さなきゃ。お仕事のほう、ありましたらサイトにお問い合わせフォームがあるのでお気軽にどうぞ。先月は250くらいアクセスがありまして。主にイオンの記事だったんですけど。Twitterのほうでコメントくれた方々、ありがとうございました。けっこう、「こういう本音で語ってくれる人がいると非常にありがたいです!」っていう肯定的な意見が多くて、ちょっとびっくりしました。もっと非難されるかもって思ってたんでね。このブログは僕の思考のはけ口というか、思ったことを正直に言う、をモットーにしてるので、そこをほめていただいたのは本当にうれしかったです。今年もそんな感じでわりとソリッドにやっていきますよ。本年もよろしくお願いいたします。

と、いうわけで、2020年になりました。ついに10年代が終焉を迎え、新たなディケイドを迎えました。19年は本当に音楽の面で前進が見られたというか、革新の年になりましたね。それがどう波及していくのか、楽しみです。

今回はその2020年がいったいどんな年になるのか、超個人的予想をしたいと思います。

 

進撃の巨人が完結する

これは大きいです。2009年から連載されてきて、アニメで一躍国民的作品となったこの作品。結果的に10年代を代表する作品になったと思います。(10年代カルチャーの話はあとでまたします)

それがもう完結するっぽい。というか、NHKで今年の10月からファイナルシーズンと銘打ったシリーズが展開される予定なので、その前後には完結してないとまずいし、連載ももうほとんど終盤です。作者もそろそろ終わると思っていますし、年内には終わるんじゃないでしょうか?アニメのシリーズ構成なんかも考えるとネームはもうあるのかもしれません。さて、それがどういうことなのか?

進撃の巨人はとにかく残酷で非情な世界観で、とにかく人が死ぬ。そしてそれを売りにしてきた側面がありました。10年代にはこういう刺激的でエゴイスティックな表現が必要とされたのです。なぜなら、自我の発露にこそ自由がある、という思い込みがあったから。これは実は00年代カルチャーにもみられたことで、「ひぐらしのなく頃に」の延長線上に進撃の巨人はあると言えます。

しかし、少し前から、進撃の巨人には「不戦の契り」というものが大きなテーゼとして掲げられます。ネタバレになるので詳細は省きますが、要するに壁にこもってれば誰とも戦わなくて済むじゃないか、ということです。しかし、こういう考えに対してエレンは常に懐疑的な目線を向けていました。壁の檻にとらわれていることを「不自由」だとし、巨人のいる壁の外に出ようとします。しかし、その戦いは死んだほうがましだと思えるほどに過酷で、犠牲が常に等価交換の世界でした。そんなゼロサムゲームの中で、彼は結果的に闘争を望みます。完全なる自由を手にしたいと願う。しかし、そこに疑問を挟むのがアルミンです。人はわかりあえる、必ず。敵対するのではなく、対話するべきだ。壁にこもるのでもなく外に出て、交渉をするべきだ。今のところ劇中ではこの二つの間で揺れ動いていると思います。その結果がおそらく今年には出る。

そしてここからは予測ですが、おそらく融和に向かうでしょう。対話を選ぶでしょう。東京喰種がそうだったように、あるいは蒼穹のファフナーがそうであったように。

そしてそれこそが、10年代のエゴイズム的闘争を抑止し、世界を融和に導くと思っています。別に、これ冗談で言ってるわけじゃないです。常に文化史は社会を動かす存在でした。事実、00年代カルチャーが10年代カルチャーの攻撃的部分を推し進めたのです。たかが漫画が、というかもしれませんが、多くの読者は10代だと思いますし、そういう若い世代に多大な影響を与えてしまうのです、漫画やアニメは。エヴァがそうだったように。

そして、漫画の傾向ががらりと変わります。もうすでにTwitter漫画などでは顕著なのですが、残酷な描写がある作品、基本的に暗い感情を背負った作品というのは売れなくなってくるでしょう。物語が大きく変動しない、緩やかな日常を描いた、それこそ「けいおん!」のような4コマ漫画がどんどん増えていくと思います。

これは10年代カルチャーに疲れ果てた反動です。実際、そうしたTwitter漫画の売り上げは目を見張るものがありますし、新人漫画家の登竜門としても機能しています。今の時代、社会に疲れた人たちが求めるのは癒しです。わざわざ暇なときに疲れる物語を摂取しようとは思わない。

20年代カルチャーは基本的に10年代カルチャーの揺り戻しが来て、すべてがゆったりとしたものが好まれるようになると予測しています。音楽でも同じで、今はトラップという重低音重視の音楽が人気ですが、最近はチルポップなどの音数が少なく、リズムもゆったりなリラックスできるトラックの伸びが大きいです。いずれはまたヒーリングミュージックが復興すると思います。

もうみんな豪雨とかブラック企業とか地球温暖化とか安倍政権とかトランプ政権とかEU離脱問題とかで疲れ切ってるんです。だから、基本的に文化史的には穏やかな10年になると思っています。

長くなったので今日はここまで。明日に続きます。