今年もやります、私的アルバムトップ10!
これは今年リリースされたオリジナルアルバム(ベスト盤などは除く)から勝手にランキングをつけてしまおうという毎年恒例の企画です!
今年は海外の作品で目立った作品がなく、すべて邦楽のランクインとなっています。
それはいってみましょう!
第10位はくるり!
20年ぶりにオリジナルメンバーで制作した意欲作
くるりといえば、岸田繁さんと佐藤征史さんの二人を思い浮かべる人が多いと思いますが、くるりは結成当初、3ピースロックバンドでした。
このお二人に森信行さんというドラマーがいたのです。
森さんが2002年に脱退し、以降は岸田さん、佐藤さんのお二人をメインに活動してきましたが、なんとこのタイミングで森さんがゲストとして参加する形で20年ぶりのオリジナルメンバーが結集。
このメンツであの名曲「東京」はつくられました。
その3人が集まれば名曲が生まれないはずもなく…。
今回は最近のくるりとは打って変わって王道ロックサウンドとなっております!
原点回帰ですね。
アルバムを聴いても、3人以外の音は入っておらず、制作も合宿形式で顔を合わせながらセッションして作られたようです。
くるりは最近はDTMでの制作がメインでしたから新鮮でしたでしょうね。
なぜ、この3人が再び集まることになったかというと、「くるりのえいが」というドキュメンタリー映画の制作が持ち上がり、どうせだったらアルバムと作ったほうがいいだろう、じゃあ、森くんを呼んでくるか!となったそうです。
不仲で脱退したわけではなかったので、それ以降も親交は続いていたようですが、久しぶりのセッションということでその嬉しさが音から溢れ出ています。
まるで、はじめてアルバムを作ったかのようなフレッシュさ。
しかし、長年の技術も随所に垣間見え、フレッシュさと円熟味が両立している不思議なアルバムとなっております。
この中でも「California Coconuts」は屈指の名曲。
くるりらしいノスタルジーと3ピースロックバンドの力強さが感じられる一曲となっております。まず、メロディが素晴らしい。そして、自然体なままの伴奏もまた素晴らしい。
今後、くるりはまた3人で制作することはあるのでしょうか? わかりませんが、個人的には3人でもうしばらくやって欲しいですね。二人体制の攻めたアレンジ・コンセプトも好きですが、やはりこうした王道ロックが一番くるりらしいと感じます。