私的アルバムトップ10、ついに1位の発表です!
1位は活動休止を経て16年ぶりのアルバムをリリースしたELLEGARDEN!
実はこのアルバムは今日が発売日です。
Amazonで予約していたのでフラゲ出来て、昨日のうちに3回も通しで聞いていたのです!
それでは解説していきましょう!
世代を受け継がれて聞かれる細美武士の音楽
僕は毎週、ELLEのボーカル&ギターの細美武士さんのラジオを聴いているのですが、そこには様々な世代の人たちのメールが届きます。
50代、40代、30代、20代、10代、と世代を問わず細美武士の音楽は聞かれ続けているのです。
それは、細美武士が現在も3つのバンドを掛け持ちしているから。
最初にELLEGARDENを結成し、活動休止以降、すぐにthe HIATUSを結成。
その後、HIATUSを継続させながらMONOEYSを結成。
2018年にELLEGAEDENが活動を再開し、常に最前線で音楽と戦い続けてきた人なのです。
だからこそ、多くの人の心に音楽が届き、その長いキャリア分、ファンの数が増えてきた。
細美武士ファンはELLE世代、HIATUS世代、MONOEYS世代に分かれるのです。
ちなみに僕はHIATUS世代です。
秋田にも何度もライブに来てくれたので生で見たことがあります。
それはそれはすごい熱量のライブで、今でも目に焼き付いています。
そして、言うまでもなくELLEGARDENは伝説のバンドです。
2001年のインディーズデビューから2008年の活動休止まで、飛躍的にファンの数とステージの大きさは拡大していきました。2006年には幕張メッセでのライブ、そして5thアルバム「ELEVEN FIRE CRACKERS」は初のオリコン首位を獲得しました。
しかし、その重圧はすべて細美武士ひとりに押しかかり、メンバー間に軋轢が生まれ、2008年に活動休止する決断に至りました。
ですが、彼は約束していたのです。
「これは終わりじゃないから。必ず帰ってくるから」
そして、2018年ZOZOマリンスタジアムという未曽有の規模のライブで彼は活動を再開したのです。
活動再開のきっかけを作ったのはあのワンオクのTakaだったそうです。
「俺が生きている間に復活してくれなきゃ嫌です」
Takaは率直にそういったそうです。
それが契機となり、別々のバンドで活動していた4人が再び集まり、活動が再開されることになりました。
そして、去年、新アルバムの制作発表がありました。
そこで、細美武士はLAにわたり3か月間の作曲合宿を一人で慣行。100曲以上の曲をそこで書き上げ、ただひたすらに音楽と向き合いました。
「このアルバムが俺の最後のアルバムになるかもしれない」
そう考え、16年のブランクを超え、そして、前作「ELEVEN FIRE CRACKERS」を超えるアルバムを作る。
その決意のもと、自分をすり減らしながら、このアルバム11曲は作られたのです。
細美武士は作曲についてこう語ります。
「錬金術みたいなもの。俺の遊びとか趣味の時間とか、悲しみと怒りとか嬉しいこと楽しいこと、全部、炉にくべてようやっと砂粒一つの金ができる」
今度もそうやって自分を犠牲にしながら音楽を紡いだのでしょう。なにより、100曲という曲数がその過酷さを物語っています。
10月にはELLEのメンバー4人でLAにわたり、録音を慣行。
そのとき、ラジオにも4人で出演していたのですが、そこには今までのわだかまりなんてついぞなく、中よさそうに笑いあう4人の姿がありました。
18年という歳月が彼らをもとのただただ音楽が好きな4人に戻してくれたのでしょう。
そうしてできあがった、このアルバムは音楽を楽しんでいることが十二分に伝わってきます。
僕はもっとシリアスなアルバムになると思っていたのですが、そこにあるのは4人で音を奏でられる喜びです。
このアルバムは間違いなく「ELEVEN FIRE CRACKERS」を超えています。16年の時を超え、彼らは進化した。
確かにELLEのアルバムだけど、どこか新しい。
この2022年の終わりにふさわしいエネルギーと郷愁とはかなさに包まれている。
ELLLEは僕が中3の時に活動休止しました。だから、リアルタイムにその興奮を味わえなかったことが悔しかった。
だけど、今、こうして新たなELLEのアルバムを聴くことができて、本当に生きていてよかったなと思いました。
音楽でこんなに心が満たされるのも久々の体験です。
CDで音楽を聴くのも久々でした。
ELLEGARDENの音楽はいつだって人の心を動かし、その人の人生を変えてきたのです。
細美武士はこれからも音楽を作り続けるでしょう。
でも、今はお疲れ様、と言いたい。
来年のツアーも楽しんでください。
これからもあなたの作る音楽に僕は救われ続けるでしょう。自分を犠牲にした分、最高に幸せな人生にしてくださいね!