続いて9位。
去年、鮮烈なデビューを飾り、今年、なんとあの「呪術廻戦」2期OPに大抜擢された期待の新人、Who-ya Extendedです!
以前は顔出しをしていなくて、ミステリアスな雰囲気でしたが、THE FIRST TAKE出演以降、顔出しやインタビューも増えています。
このバンドはボーカルのWho-ya以外はメンバーは固定されておらず、ずとまよのように曲によってメンバーや編成が変わります。
そのWho-yaは若干22歳、デビュー時20歳!
その若き才能と、抜群の歌唱力には舌を巻きます。
すべてのジャンルを横断するセンスとハイクオリティなアレンジ
このアルバム「WⅡ」にはギターロックを中心にしながら実に様々なジャンルの曲が収録されています。
ギターサウンド+シンセベース+エレドラ
という、今はやりのサウンドですが、前作に比べ、ギターの比率とそのひずみ度が増しているように思います。
特に顕著なのが、呪術廻戦2期OP「VIVID VICE」。
強烈なツインギターとイントロの破壊的なリフが実にまっすぐなギターロックであり、今までであれば、そこにさらにシンセを足していたところを、この曲ではほぼすべて生演奏、バンドサウンドで固めています。
これは、去年と今年のサウンドの変化にあります。
今年はどちらかというと堅実なバンドサウンドに戻った感じがします。
それは、SUPER BEAVER、秋山黄色、DISH//、マカロニえんぴつなどのバンドの台頭が象徴しています。
去年はどちらかというとシンセ、EDMよりのサウンドが多く、ギターサウンドは嫌われていました。
よく、「ギターの音が入った曲は再生数が伸びない」という話を聞くと思いますが、その時代は完璧に終わりました。世界でもギターサウンドの復興の兆しがあります。
やはり、時代というのはめぐるもので、再び、バンドブームが来年にも巻き起こりそうな気配があります。
それは、やはりバンドという形態が非常に洗練されたものだからでしょう。
Who-yaはこの兆しを読み取りつつも、ギターサウンドを古臭く聞かせようとはしない。
これはミックスによる影響も大きいです。
いわゆる昔のギターロックは高音がシャリシャリしていて、非常にひずんでいたのですが、現在のサウンドはローエンドを充実させ、低音をしっかり補強するのがいいサウンドとされています。
その点でいうと、この「WⅡ」はものすごくローエンドが出ている曲であり、それはベースがそもそも5弦ベースで超低音を鳴らしていることもあるのですが、やはりミックス。
ローエンドがずどん!と響いて、かつ、ボーカルのWho-yaさんの高音が埋もれないようにバランスを取っています。その中間をギターが補っていて、アレンジでも最終的なサウンドを想定していると思います。
Who-ya Extendedは非常に頭脳派はバンドです。
アレンジも緻密で、かつダイナミック。
だから、常にそのときどきに最も新しいサウンドを奏でています。
しかも、アレンジもWho-yaさんの歌をさらに輝かせようとしている方向に向かっている。
バンドとして、チームとして、これ以上理想的なパワーバランスはないと思います。
これからも、シーンの音楽を更新するとともに、どこまでギターロックを広めてくれるのか、僕はそこに期待したいですね。
また、テレビ歌唱も見てみたい!
これからどんどん露出が増えていくと思いますので、今のうちにチェック!