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新曲「Black Lives Matter」制作の裏側

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予告通り、新曲「Black Lives Matter」が10月28日に公開になりました。

今回はこのプロジェクトの全容と制作の裏側をお伝えしようと思います。

自分の強みを生かすなら

僕は音楽も作れますし、小説も書けます。

実をいうと、小説を書くほうが得意だったりします。

そこで!

これは完全にYOASOBIのパクリなんですが(自分で言ってる)、楽曲と小説をセットにして出したら面白いんじゃないかと。

そして、楽曲も小説も全部、自分で作れば注目度は上がるのではないか?と考えました

このアイディアを固めたのが2021年の4月。

そこから作曲に入ります。

初めて挑戦したブラスアレンジ

今回のコンセプトは、ずばり「ファンク」、「ブラックミュージック」でした。

完全に音楽のトレンドがそちらのほうに移っていたので、自分も作ってみようと。

実はこの曲は、最初から小説のストーリーがあったわけではなく、まず先に曲を作って、そこからストーリーを肉付けしていきました。

なので、まず、ファンクの特徴である、リズムとブラスアレンジに力を入れて作曲していこう、という流れになりました。

僕はこの曲ほど複雑なビートを使ったことはないし、ブラスアレンジも初めての経験でした。

僕は「OTO×NOMA」というDTMer専用のオンラインサロンに入っているのですが、そこの記事にかじりついて勉強して、なんとかブラスアレンジを体得。

ゼロからの挑戦だったので、なかなかに大変でした。

作曲が仕上がったのが、7月末。

そこから、仕事をしながら、丁寧にミックスを行っていきました。

今回は0.5dBずつ音量を調整する、という、まさかに手入力でのミックスをやっていて、0.5dB上げて、下げて……、の繰り返し。

それくらい繊細にやりました。

また、マスタリングも今まで集めてきた技術と精巧なプラグインを駆使して、10個以上の処理を行って仕上げました。

完成したのは2021年の10月です。

想定よりもはるかに長くなった小説

11月から小説の執筆に入るのですが、本当はここまで長くするつもりはありませんでした。

軽く50枚くらい書けば大丈夫だろうと高をくくっていたものの、書き出してみると終わらず、原稿用紙100枚の大作に。

それでも、満足いくものが書けました。

書きあがったのは今年の4月。

その間にはウクライナ戦争の勃発がありました。

この小説自体、人種差別を扱っていることもあって、避けては通れぬ話題でした。

最後のエピローグは、今、戦線に立って家族を守るために戦っている大勢の人々に向けて書きました。

もちろん、あの言葉は、人種差別と闘う黒人たちに向けても書いたし、過去の自分自身にも向けて書きました。

結果、とても重みのある小説になったのではないかと思います。

壮絶だったMV制作

今回、MV制作にあたっては3Dイラストを用いています。

まず初めにキャラクターのアバターを制作して、それを3D空間上に並べ、イラストにしました。

今回、楽器類までは手が回らなくて、商用利用可能なフリー素材を使用していますが、キャラクターはVRoidというツールを用いて自作しています。

これがなかなかに大変で、特に顔のパーツを作るのに苦戦しました。

両目を3mm上げ、そしたら鼻と口もあげなきゃ……、そしたらあごはもう少し短く……、とミリ単位での調整を経て、あのキャラクターは誕生しました。

先に小説を書いていたので、キャラクターのイメージが明確にあって、それと全く齟齬なく作るように意識しました。

結果、自分の思い通りのキャラクターを作ることができました。

また、このキャラクターたちはアバターとなっていて、メタバースですぐに使用することができます。

対応しているメタバースだとClusterが一番大きなところですね。

企業も使い始めているプラットフォームです。

このアバターは、現在、Boothでの販売を予定しています。

これからメタバースを体験してみたい!という方は購入されてみてください。

結果はさんざんだった

しかし、ここまでやっても結果は散々なものでした。

現在、再生回数は59回。過去最低記録です。

これはおそろく、動画が悪いと分析しています。

3Dイラストになじみがないし、動画全体にも動きがないので見ようと思われない。

これは明らかに僕の失態です。

今後、せっかく3Dで作ったのだからサビだけでもアニメーションを作ってみようかと考えています。

僕は自信をもってこの曲を世に送り出したので、ここで終わりたくはないのです。

ほかにも動画師さんに頼んでもっと派手に動かす、など方法はいろいろあると思います。

今回は予算の都合上、外注できなかったのですが、僕ごときがプロにかなうわけはありません。普通に小説と音楽に集中すべきでした。

これからは”動画としての作品”を意識して作品作りをしていきたいと思います。

最後に、一度でもいいからMVを見ていってください。

小説も長いですが、よろしくお願いします。