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告白「わたしは統合失調症です」

実は今まで隠していたのですが、わたしは統合失調症という精神疾患を抱えています。

障碍者手帳を持っており、等級は一番重い1級。障害年金をもらって生活しています。ですので、今はいわゆるニートです。

これを告白しようと思ったのは、おそらく、多くの人が統合失調症という完治の非常に難しい病気と先の見えない戦いを強いられており、その人たちに向けてなにか発信できれば、と思ったからです。

これから、闘病記みたいなものをつけていければいいなと思っています。よろしければ読んでみてください。

そもそも統合失調症ってどんな病気?

普通の人は「統合失調症」と聞いてもどんな病気か想像もできないでしょう。というわけで、軽く説明したいと思います。

まず、統合失調症の主な症状としては、幻覚・幻聴・誇大妄想・被害妄想など、思考に大きな影響を及ぼす障害が現れます。

実は、統合失調症という病気は、20年前までは「精神分裂病」という非常に恐ろしい病名で呼ばれており、あまりにも偏見が多いので「統合失調症」という病名に変更されました。

では、そもそも”精神のどこが分裂しているのか”、”何が統合されていないのか”、この問題は学界でも長く議論されていますが、おそらく普通の医師ならこういうでしょう。「知・情・意が分裂している」と。

「知」とは知性のこと。理性とも言い換えられる。「情」は情動。熱情とか意欲。「意」は意識。つまり、これらのバランスが取れなくなることで、精神が分裂している、とみなされる、というわけです。

なんだか、恐ろしい話になってきましたね。

具体的にどういう症状が出るか。幻聴系の人だと、通りを歩いていると周りにいる人全員が自分のことを悪く言っている声が聞こえてしまう。もちろん、誰も何も言っていないわけですが。あるいは、「死ね」だとか「お前は生きていても価値がない」とか自分の内側から声が聞こえる、というパターンが多いです。

妄想系の人は、ありもしないことを言い出します。例えば、「自分はキリストの生まれ変わりだ」とかたくなに信じているとか、「誰かにいつも付け狙われていて、殺されるかもしれない」という誇大妄想が現れます。ちなみに、わたしはそこまでひどい症状の人にはあったことがないです。ただ、被害妄想系の人はけっこういます。ささいなことで、あの人は自分のことを嫌っていると思ったり、逆に、あのことであの人を傷つけてしまったんじゃないかと加害妄想が出ることがあります。たいていはごくごく些細なことで、相手に聞いてみれば、全然大したことじゃないよ、というはずなのですが、彼らはそれが気になって仕方なく、食事も通らなくなってしまうのです。これはわたしも思い当たる節があります。

精神医学の発達とともに脳生理学も進化しました。そのため、統合失調症は脳のドーパミンが過剰に生成されることにより、レセプター(脳の信号を受け取るセンサー)がマヒし、こうした症状が現れることがあります。

実は統合失調症とうつ病は似ているところがあります。うつ病は抑うつ状態が長く続く状態を言いますが、統合失調症は陰性症状と陽性症状という二つの状態があります。この陰性症状とは抑うつ状態のことを指すので、一時的にうつ病の症状が出ます。しかし、陽性症状に転じると、前述した幻覚・幻聴・妄想が現れ、統合失調症特有の症状が現れてきます。一般に、最初に陰性症状が現れ、その後、陽性症状に転じ、また陰性症状が出て、そこから回復期に向かうと考えられています。

また、うつ病は完治する可能性が高いのですが、統合失調症は完治しないと言われています。統合失調症に一度なると、症状が治まっても(これを寛解と言います)再発の可能性があります。脳がすでに統合失調症の脳になってしまっているので、きっかけがあるとすぐに再発します。ここがうつ病と違うところです。ですので、一生、薬を飲み続けなければならないということはざらにあります。

わたしの症状

と、まぁ、ここまで統合失調症の症状を述べてきたのですが、わたしは実は障害等級1級なのに、幻覚・幻聴・妄想のたぐいはありません。そういう場合もあるのです。

ただ、私の場合、気分の落ち込みが激しく、一度ガクンと落ちてしまうともう、ベッドから起き上がれない、一日中寝込んでいる、という状態になります。

これは明らかな陰性症状であるため、このような診断がなされたのだと思います。

2018年の秋、とても嫌な目に会いまして、そこから三か月ほどほぼ寝たきりの状態に陥りました。起きて、食べて、すぐ寝る。風呂は無理して入りましたけど、それ以外はずっと布団の中。起きているわけでもなく、寝ているわけでもない。ただぼんやりとしていました。何もする気が起きず、何をしても楽しくなく、すぐに死にたくなってしまうのです。

この時期が人生で一番ひどかったと思います。今は回復しています。

現在の状況

今、現在、わたしはなにをしているかというと、一応、フリーランスのwebデザイナーとして開業しているのですが、ほとんど仕事が来ず、もうやめて障害者雇用枠で働きだそうかなと思っているところです。

精神障害者の一番やっかいなところは疲れやすいところです。とてもフルタイムで働く体力がないのです。わたしも半日外出するだけで、くたくたになります。

障害者雇用枠は一日4時間勤務から始められるので楽ではあるのですが、基本的には単純作業です。事務系の職についても、ほとんどコピー取らされるだけみたいな場合もあると聞きました。自分はせっかくwebサイトがつくれるのに、そんな単純な、誰でもできる仕事について、5年・10年とやっていけるのだろうか?と不安に思っています。

去年までは就労支援B型という障害者の就労支援を行う事業所に4年くらいいたのですが、まったく肝心の就労支援を行ってくれなくて、行っても単純作業の連続、そのうえ、非常にうるさい。そんなこんなでストレスがたまって、本当は行きたくなかったのですが、親に無理やり行かされていた感じでした。親と口論になることもしょっちゅう。そこから抜け出したくて自分で事業を始めたのです。手始めに曲をリリースして、webの仕事の受付をはじめて。ところが、それがすべて失敗に終わってしまいました。

自分のやりたいことはたくさんある、だけどお金にはなりそうもない、そういうわけで、今、就労に向けて準備しているところです。

正直、webの仕事はやりたいです。プロの方にも、「それくらいできるなら仕事にする気はないの?」と言われました。しかし、秋田のweb制作会社はすべて正社員雇用で、フルタイムではわたしは働けないので、困っているのです。フリーランスとしての限界も感じているので、正直、あきらめるしかないのかな、と思っています。

誰しもが働きたい職業に着けるわけではありません。しかし、技術があるのに評価されないのは、これは不公平ではないでしょうか。このままやりがいのない単純作業をやってお金をもらって、それで幸せなんだろうか? というのが目下の悩みです。

以上、長々と書いてしまいました。闘病記では、過去にさかのぼって、わたしがどうやって病気と闘ってきたのか、記していきたいと思います。ご興味があれば、読んでみてください。

あと、webのお仕事、切実にお待ちしております。

こちらに自分で作ったサンプルがあるので、ご参照ください。

また、このサイトも自分で作ってデザインしたもので、すべてオリジナルです。