宮本浩次はロックスターである。それはこのアルバムが明確に証明している。また、あなたがテレビで宮本のパフォーマンスを見たことがあるならすぐに納得してくれるかもしれない。あふれ出る情動を身体を引き裂かんばかりのオーバーなパフォーマンスで観客を魅了する、あるいは畏怖させることにかけては日本でピカイチだと思 […]
楽曲解説-Prepared
昨日はミクの日ということでミクちゃんに感謝の気持ちを込めて曲を作りました。 僕が作曲をはじめたのは6年前。となるネット記事で八王子Pがインタビューに答えていて、見出しは「楽器ができなくても作曲はできる!」というものでした。この記事が僕の世界を変えました。 僕はギターは弾けないこともないですが下手です […]
ディスクレビュー-秋山黄色「From DROPOUT」
久々にこんなに素直なロックを聴いた。最近はもうエイトビート自体が減ってきていたので、ここで一発カマシたるか!的な感じで完璧に従来型のエイトビートロックが鳴らされたこと、そしてそれがバンドではなくシンガーソングライターから出てきたことがまず一番の驚きだった。 ここで最近のベテラン勢のロックバンドの活動 […]
アトリオンで行われた山形交響楽団による第九演奏会に行ってきました
2月23日、秋田のクラシック音楽ホールであるアトリオンで開かれた山形交響楽団によるベートーヴェン交響曲第9番の演奏を聞いてきた。 正直言って心が震えた。ライブでこんな感動を味わったのは初めてかもしれない。 実は当初は山形フィルに対して不安があった。仙台フィルならまだしも山形なんて地方のオーケストラに […]
藤井風のMVに潜む哲学性
藤井風のMVが次々と公開されている。そしてその完成度の高い、メッセージ性の強いMVが話題を呼び、加速度的に再生数は増えている。このMVと一緒に見てほしいのが、本人による解説動画。 この曲は一聴すると歌詞が岡山弁だったり、韻を踏んでいることによって少しだけイロモノとして聞いてしまう人もいると思う。しか […]
ディスクレビュー-女王蜂「BL」
女王蜂の快進撃が止まらない。アニメ「どろろ」の主題歌になった「火炎」は本当に素晴らしい曲だった。最初は打ち込みから始まり、Bメロでゴスペルになり、サビで強烈なギターソロが盛大に煽る。今までサブカル色の強かった音楽性から抜け出し、真にポップなもの、それでいてロックなもの、そして洋楽としても通用するサウ […]
ディスクレビュー-ジャスティン・ビーバー「Changes」
ジャスティン・ビーバーの新作が素晴らしい。素晴らしいとは言っても、これは音楽的に素晴らしいのではなくて、むしろこのアルバムの作り方が斬新だ、という意味になる。 まず、驚かされるのが極端に音数が少ないこと。これは近年のポップスによく見られる傾向だが、ジャスティンの場合は意図的によりシンプルに、よりソリ […]
AI作曲家は人間を超えられるか?
2020年4月28日にベートーヴェン生誕250周年記念の一環として「交響曲第10番」が演奏されることになっている。ここでおや?と思うかもしれないが、そう、ベートーヴェンは第九を完成させてなくなっている。第10番は断片やスケッチのみで完成には至らなかった。では、それをなぜ演奏できるのか。実はこの交響曲 […]
ディスクレビュー-Eve「smile」
間違いなくEveの最高傑作である。そして、今年の躍進がもう約束されたような非常に完成度の高い、密度の高いアルバムである。 Eveはもともと歌い手でニコ動出身のアーティストだが、次第に自ら作詞作曲するようになり、歌い手からアーティストへと変貌を遂げていった。「ナンセンス文学」「ドラマツルギー」「お気に […]
ディスクレビュー-Nakamura Emi「NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST2」
このアルバムはタイトルからしてすべてを物語っている。女性シンガーソングライターであるNakamura Emiが自分の女としての誇り、日本に生きることの誇りを歌った曲がそろっている。 Nakamura Emiはとても独特の声質を持っている。とてもハスキーでそれでいて太くはなく、時に鋭く感情を揺さぶる。 […]