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IR法案にはリゾートいう概念が欠落している

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今日ニュースを見ていたら、IR法案の推進派だった議員が収賄の容疑で逮捕された、という報道が流れていたので、今日はIR法案について書こうと思います。

僕はIR法案に明確に否定的です。なぜなら、意味のないことだから。

カジノというのはひとつだけ大きなものがあることこそに意味があるのであって、今のIR法案が可決し、地方に小規模なカジノが乱立したところで観光客は来ません。だってそこらじゅうにあったら珍しくもなんともないし、行く意味がないでしょ。

リゾートとはなにか?それは非日常を楽しむものです。自分の知らない街、知らない文化に触れるからこそ、リゾート、と言えるのです。

そもそも外国人はカジノなんか慣れっこでしょうから、日本にカジノを作ったところで意味がないです。

日本に来る外国人というのは日本に非日常を求めます。それは江戸時代からの日本文化であり、和食文化であり、また、東京であればアニメ文化なんかも含まれます。大阪、京都、東京が観光地として有名なのはそれだけ外国人の人から街並みが非日常としてとらえられるからです。東京は大都市であるにもかかわらず、浅草に行けば日本文化が楽しめ、アキバに行けば最新のアニメ文化に触れられ、原宿や渋谷ではファッションやショッピングが楽しめる。そういうごちゃまぜ感が外国人の感性に新鮮に映るのでしょう。

地方にカジノなんか作ったって借金の多い県民が増えるだけです。外国人が地方に求める”リゾート感”というのは一言でいえば、”ド田舎”感です。稲穂が風にそよいでいたり、桜がきれいに咲いてたり。

その面で言うと、秋田市は観光立県に失敗しています。変に箱ものとか建てて景観を損なった結果リゾート感が、非日常感が薄れ、観光客が来ない。秋田県では秋田市よりも角館や乳頭温泉郷なんかがアクセス的にも街並み的にもリゾートとして成立しています。

実は去年、角館はゴールデンウィークに、乳頭温泉郷は秋に家族で行きました。

角館の武家屋敷街と枝垂桜のコントラストは本当に素晴らしかったですね。なにより、住んでいる人から地元への愛着を感じます。駐車場が少ないので地元企業の事務所とかが駐車場を開放していました。ボランティアもたくさんいて。新幹線で行けるのもポイント高いですよね。

乳頭温泉郷はまず、思いのほかアクセスがいい。田沢湖についたらバス案内所があって丁寧に行き方を教えてくれました。市内ではあんな丁寧なバス案内所はありえないです(笑)。そしてバスに乗って30分もすると着いちゃう。温泉郷なのでいろんな浴場をまわることもできて、本当に退屈しない。あと、隔世の感じが半端なくてコンビニはおろか食べ物を買えるところがほぼない。その不便さがいいというか、リゾート、非日常という観点から語るならポイントが高いです。いかにコンビニに頼っていたかがよくわかりました(笑)。でもそうやって周りのこととか考えずに落ち着けるのって、やっぱりリゾートなんですよね。

秋田市は田舎のくせに都会ぶろうとしたり、平気で由緒ある蔵を壊そうとしたり、自分たちの生活に誇りを持ってないんじゃないか、ということがしばしば。

まずは自分たちの街を卑下するんじゃなくて、愛するところから始めましょうよ。