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[小説]Black Lives Matter-第七章

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 トキハの案内で本当にA.I.Dに感知されずにオーソサエティータワーの外に出ることができた。外はもう暗くなっていて、久しぶりに浴びる夜風が心地いい。「レオ、お前に会わせたいやつらがいる」 そう言って、トキハは裏路地をかいくぐり、古びた工場跡のような建物に案内した。 そこには、Black Lives […]

[小説]Black Lives Matter-第六章

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 真っ白な天井を見つめていた。ただ何の意味もなく光り続ける蛍光灯を見つめていた。 ここはオーソサエティタワー内部の拘置所。 あのデモからもう三日が経つ。 あのとき、グレイはデモの首謀者は自分だと必死に主張した。だが、署名活動の責任者の名義が俺、Black Lives Matterリーダーであるレオで […]

[小説]Black Lives Matter-第五章

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 三か月後、百万名の署名が集まった。その知らせが来たのは、ライブ中だった。そのことを報告すると会場から歓喜の声が湧きあがった。「これで俺たちは自由だ!」「やっとA.I.Dに報復できるぞ!」「今こそ民主主義を取り戻す時だ!」 ”Black Live Matter! Black Lives Matter […]

[小説]Black Lives Matter-第四章

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 僕らの三か月間のスケジュールはその後、一週間の間にすべて埋まった。 観客が端末で撮影し、ネットにアップした動画はすべてA.I.Dの検閲対象になり、すぐに削除されたが、口コミで僕らの噂は広まり、瞬く間に人気者になった。 ネット記事には「葬られたブラックミュージックを再生するレジスタンス、Black […]

[小説]Black Lives Matter-第三章

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 週末、クラブカルト楽屋。俺たちは緊張の面持ちでそれぞれに練習をしている。 「Black Lives Matter」は雑なようでいて、たくさんのスキルを要求していた。ひずんでいてよくわからなかったが、この楽曲に参加しているミュージシャンはすべて超一流の技術を持っていた。そのうえで、あのリズムの狂った […]

[小説]Black Lives Matter-第二章

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家に帰って、浴びるように酒を飲んだ。銘柄は何でもよかったので、戸棚に入っていたウィスキーをロックで飲んだ。俺はそんなにお酒に強くない。すぐに酔うだろう。吐くかもしれない。だけど、そんな自堕落なことをしない限り、やってられなかった。 俺はなんで音楽を始めたんだっけ? 家のギターを眺め、思う。 そうだ、 […]

[小説]Black Lives Matter-第一章

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 E・A・D・G・B・E…。 アコースティックギターの弦を一音一音、丁寧に鳴らしながら、ヘッドにつけたクリップチューナーで微妙にずれた2弦の音をペグで合わせる。 次の曲のキーはD。ヘッドにつけておいたカポを2フレットにつけて、もう一度だけチューニングを確認する。…よし、大丈夫。ステージ上手側、キーボ […]

小説投稿サイト「カクヨム」にて小説を掲載しました

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雪の曲―人類最後の交響曲は、雪の降る街で生まれた 作:tokiha 小説投稿サイト「カクヨム」にて未発表の小説「雪の曲」を掲載しました。 未発表原稿はまだあるので、どんどん投稿していきます。 また、カクヨム内で連載小説も企画中ですので、お楽しみに。

オリジナル小説-「その傷の重さは⑤最終話」

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 この手記はここで終わっている。だが、しかし、語り残したことがまだまだ、たくさんあるだろう。彼女の代わりに、わたしがそれを代筆しようと思う。  それは雪がとけて、風が春の便りを知らせてきた朝のことだった。わたしたちはとうとう討伐隊に見つかってしまった。数はあのときよりも多い。でも、勝たなければならな […]

オリジナル小説-「その傷の重さは④」

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 しかし、それも長くは続きませんでした。かまいたちがこの近くに潜んでいるらしい、という噂がにわかに広まったのです。わたしはその噂を彼の口から聞いた時、絶望で目の前が真っ暗になりました。罪というものはどうやったって消えはしないのです。それはいつだって自分につきまとうのです。そして、過去の行いは今の幸せ […]